アロマテラピー

アロマテラピーとは?

アロマテラピーとは身体、脳、精神をより健康にするために芳香植物に含まれるエッセンシャルオイル(精油)の自然な香りを特定の方法で使用することです。
芳香物質を使用するというのは、芳香物質を吸入すること、マッサージなどの多くのテクニックにより芳香物質を適用することで、新しいことではありません。
太古の昔から世界中の文明で芳香のある植物・花・樹木・樹脂は癒しのパワーを持ち、心をリラックスさせ、高揚させる働きがあることから尊重されてきました。
たとえば、古代エジプト人はフランキンセンスの樹脂を大いに活用しました。
寺院やファラオの住居の神聖な場所を清めるためのイノセンスとして焚き、香水、スキンケアの材料として、またケガの治癒、ミイラにも使用しました。
インドでは何千年もの間ジャスミンやローズなどの花、サンダルウッドなどの樹木、そしてパチュリなどの草本からの芳香は、象の周りに巻きつけられた香りのよい花のガーランド、
インセンスのブレンド、オイルベースの香水、そしてスキンケアなど様々な形で使用されてきました。

エッセンシャルオイル(精油)とは?

私たちが現在知っているアロマテラピーは自然の植物自体を使用するのではなく、植物からエッセンシャルオイル(精油)を湧出する必要があるため、初期のアロマテラピーとは違うアプローチのものです。
とはいっても、エッセンシャルオイル(精油)を生産する主な技術である蒸留法は、10世紀初期のアラビア文明からヨーロッパに伝わって、少なくとも数百年が経過しています。
西ヨーロッパでは16世紀にドイツの科学者、ヒエロニムス・フォン・ブラウンシュヴァイクが初の蒸留に関する技術マニュアルを記して以来、エッセンシャルオイル(精油)は香水として使用されてきました。
例えば18世紀に作られた「オーデコロン」には蒸留したオレンジ、レモン、ローズマリー、ラベンダー、ベルガモットのエッセンシャルオイル(精油)が含まれてました。またエッセンシャルオイル(精油)は何百年も医療にも使用されてきました。
フランス、ドイツ、イタリアでは19世紀後半には、初期の抗生物質を精油から得ていました。
第一次世界大戦中、ローズマリーやティートゥリーなどのエッセンシャルオイル(精油)は病院で自然の殺菌剤や創傷治癒剤として利用されました。

エッセンシャルオイル(精油)の歴史

植物の香りとその特性を生活の中に取り入れてきた歴史は古く、たとえば、古代のエジプト人はミイラを作るときにシダーウッド油を使っていた、という記録が残されています。
現在使われている精油の蒸留法が確立されたのは、10世紀末。アラビアの医師イブン・シーナ(ラテン名でアヴィケンナ)によって蒸留法が発明されたことから始まりました。
精油が製造され、治療に応用されて、その成果が「医学典範(カノン)」という医学書に記されました。
そして、1928年ごろ、フランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセは、実験中にやけどをして、とっさにラベンダーの精油を塗ったところ、悪化せずに早く治った、という体験をします。
それからまもなく、精油やハーブを使った療法を記した「芳香療法」という本を著し、その中で、芳香物質(精油)を用いる療法をアロマテラピーと表現しました。
これにより、近代医学の進歩により衰退していた精油やハーブを使う療法が、アロマテラピーという名とともに再び注目されるようになりました。

アロマテラピーにできること

アロマテラピーの非常に素晴らしい点のひとつは手軽に利用できることです。

夜にラベンダーのエッセンシャルオイル(精油)2滴を枕に滴下するだけのシンプルな使用の仕方でも睡眠を助けてくれるのがアロマテラピーです。
優しい香りが緊張を緩め、リラクゼーションを促すので、より穏やかな眠りにつくことができます。

アロマテラピーは多くの恩恵をもたらします。
風邪が回復する、肉離れの痛みを軽減するなどわかりやすい作用もありますが、精神的な緊張がなくなるのを感じる、夜の睡眠の質が非常によくなるなど、香りに本能的に反応するために起こる捉えにくい作用もあります。
アロマテラピーは私たちが自分の感覚、特に嗅覚と触覚、そして気持ちや気分を創り出す感覚のわずかな変化をより感じるようにしてくれます。
口頭で伝えられなくてもこれらの働きを感じることができます。

香りのメカニズム

鼻から大脳へ

空気中に蒸発したエッセンシャルオイル(精油)の成分を吸い込むと、分子が鼻腔の上部にある粘膜に付着し、その情報が電気信号(神経インパルス)になって、欲求や感情などに深く関わる大脳辺緑系に直接伝わります。
さらに視床下部へ伝わり、自律神経や内分泌系、免疫系に働きかけ、心身に影響していきます。
精油の香りを嗅ぐと気持ちが落ち着き、心身のバランスを取り戻す大きな助けになりますがこれは香りが記憶と結びつき、潜在意識に働きかけてヒーリング効果をもたらしたり、精油成分の情報が脳による神経伝達物質の放出にかかわるからだと考えられています。

皮膚から血液・リンパへ

アロマオイルマッサージでは、香りの成分が皮膚の表面から吸収され、深部にある真皮まで浸透します。そこからさらに毛細血管やリンパ管に入って全身をめぐり、各器官に作用します。

精油の代謝

エッセンシャルオイル(精油)の成分は鼻からのルート以外は血液中に取り込まれ、ほかの化学成分と同様に体内をめぐってさまざまな組織に影響を与えます。
最終的には肝臓、腎臓に障害を起こす恐れがあるので、専門的な知識を持った医師の指導のもと以外では服用しないでください。

鼻から入った成分は脳と肺へ届く

アロマトリートメントではツボと経路を使って、「気」や「血」が滞りなく流れていくよう
ひとつは、脳の一部である大脳辺緑系に届く経路です。そこから、自律神経や内分泌系、免疫系を調節している視床下部へと伝わります。
香りを嗅ぐと気分が高揚したり、落ち着いたりするのは、こうしたメカニズムがあるからなのです。
もうひとつは、肺に届く経路です。そこから血管を通り、皮膚から吸収されたときと同じように、全身にエッセンシャルオイル(精油)の成分が運ばれます。

皮膚から入った成分は全身をめぐる

皮膚からは、植物油などで薄めたエッセンシャルオイル(精油)を肌に塗ることで、精油の成分を取り入れることができます。表皮から吸収された成分は、真皮にある血管やリンパ管に入ります。
そして、体内をめぐり、からだのあらゆる組織に影響を与えます。エッセンシャルオイル(精油)を使ったオイルを使うと、肩こりが楽になったり肌がきれいになるのは、こうしたメカニズムがあるからです。

身体の中に取り込まれたエッセンシャルオイル(精油)の成分は、脳や肺、血管、リンパ管に届き、最終的に汗や尿、呼吸として排泄される。